2012.11.04up
 
出場枠1校2チームまで。少数精鋭の激戦結果は...?
 
2012年11月4日(日)。
茅ヶ崎市民文化会館で行われた「第13回湘南アンサンブルコンテスト」を聴かせてもらいました。

昨年までは各校3チームまでのエントリーが許されていましたが、今年から、運営を円滑に運ぶため(?)2チームに限定。
その影響で既に校内予選から、様々なドラマもあったようです。

さて、毎度おなじみ『管理人独自採点』も試みましたが、今年はかなりハズレたと言えましょう(涙)。
(ちなみに、管理人独自採点は「わくわく感」「ピタリ感」それぞれ10点の計20点満点)

打楽器とフルートに肩入れする傾向は、以前からありましたが、今年はそれが出過ぎたようで...

ま、勿論、管理人の採点とプロの審査員の方々と意見が合わない方が、ある意味自然ですし、聴いた人が楽しめればそれでよいでしょう。
(でも、ちょっとだけ悔しい気持ちも...くどいって?)

県大会出場権を得た5チームの皆さんは、今度は学校代表というだけでなく、湘南地区代表でもありますので、今以上に精度を高め、かつ、心に残る演奏をされて下さい。

健闘を祈ります。

審査結果速報[出演順]
 
【県大会出場チーム】
湘南・打楽器四重奏、藤沢西・打楽器四重奏、北陵 ・クラリネット五重奏、湘南・クラリネット四重奏、藤沢総合・木管八重奏

【金賞】 ※県大会出場チームを除く
北陵・フルート三重奏

【銀賞】
鶴嶺 ・打楽器六重奏、藤沢西・サックス五重奏、日大藤沢・クラリネット八重奏、慶應湘南藤沢・クラリネット四重奏、茅ヶ崎・フルート四重奏、鶴嶺・フルート四重奏、日大藤沢・フルート三重奏

【銅賞】
湘南学園・打楽器四重奏、藤沢総合・打楽器四重奏、茅ヶ崎・金管八重奏、慶應湘南藤沢・サックス四重奏、アレセイア・サックス四重奏、アレセイア・フルート三重奏

管理人独断『印象に残ったチーム』
 
毎年のことですが、ハッとさせられるチームがありますね。

ま、管理人の場合、それが音楽的なこととは限らないのですが、今年も独断で書かせてもらいますね。

もし、本人たちの意志とは違っていても、そこはひとつご了承下さい。

■湘南・打楽器四重奏
他チームに較べて、ステージ上に載っている楽器が異様に少なく感じられ、演奏前から「わくわく感」はMAXレベルに達していたが、始まってからは尚一層その思いは募った。
マリンバのソロ(男子)が始まると、ステージで体育座りをしている3人の女子が超ミニハンドベル(名称不明)で応じ、そこから和太鼓・スネア・またしても名称不明の金属を叩いて、シュール感を醸し出すと、そのうち3人の女子は楽器を叩きながら、「イョ〜」(と聞こえたんすけど、違ったらゴメン)と声をあげる。
何か大変なものがこの世に生まれ落ちる瞬間を描写しているのかと感じた。
声を1つの効果音として使うという発想も演奏スタイルも実に楽しく、湘南テイストだった。

藤沢西・打楽器四重奏
校内予選より一段とバランス感覚・シンクロ性を上げての素晴らしい演奏だった。
青シャツのユニフォームを身にまとい、ロケットから船外を見ながら聴くようなイメージ(伝わるかどうか心配ですが)の音で、実に宇宙的な不思議な感覚を誘う。
太鼓がいっぱい、果実のようにぶら下がっているツリーみたいなやつ(名称不明)は見た目も楽しいっすね。
県大会出場、おめでとうございます。

■藤沢西・サックス五重奏
確か校内予選では座って演奏していたと記憶しているが、今回はいでたちも上下黒のユニフォームで立っての演奏だった。
バスサックスを起点に、丁寧に音を塗り重ねてゆこうとする意図がわかり、好感が持てた。
緊張感ある演奏はこれからの伸び代を感じさせるもので、今後もアンサンブルを続けて欲しいチームだ。

■アレセイア・サックス四重奏
残念ながら銅賞だったが、管理人としては「金賞」を差し上げたいチームの1つだった。
確かに、楽曲の問題か敢えて抑えているのかわからないが、ダイナミクスという点では物足りないのだが、ピッチ・バランス・シンクロ性のいずれもよく、安定した演奏で、聴いていてすごく優しい気持ちになれた。
これからに期待します。

■北陵・クラリネット五重奏
譜面台を使わない、というのはビジュアル的にもとてもいいと思うよ。
体を揺らしながら、繊細な音出しを心掛けているのがよくわかる演奏で、好印象。
あの〜、悪く受け取らないで欲しいんだけど、バスクラリネットが“蛇使い”みたいで、ビジュアル的にも印象に残った。
県大会、頑張って!

■湘南・クラリネット四重奏
冒頭から半音進行の嵐!
この選曲から、学校名を伏せて聴かせてもらっても、「湘南っすよね?」と当てる自信アリ。
それくらい、現代音楽風選曲は湘南の十八番になっている感がある。
何を思いながら演奏しているのか、今度取材させてもらう機会があれば教えて!

■日大藤沢・フルート三重奏
本日最も癒される演奏だった。
短調の場面でも悲壮感がなく、柔らかく包んでくれる。
長調に変わった場面でも、スキなく、シンクロ性を維持しつつ、素晴らしいと感じた。
実は、このチームが管理人採点では湘南打楽器四重奏と並んでトップでした。
もっともっと聴いていたいチームなので、是非アンサンブルを続けてね。

■北陵・フルート三重奏
譜面台なし。これって北陵では常識になりつつあるのかな?
切迫感のある演奏で、気持ちをきゅんとされられる。
(50過ぎのおっさんが言うと、何か汚らしくて申し訳ないのだが...)
リードするメロディに残る2本が音を添えてゆくようなイメージで、楽器特性がよく活かされている演奏だった。
金賞だったが、県大会に行けず、ちょっと残念だね。

■藤沢総合・木管八重奏
今夏コンクールB部門で金賞を獲得する活躍もあり、管理人は藤沢総合にかなり注目していた。
が、実はこの日の出だしではやや不安にもなった。
だが、場面転換したあとは、しっかりと立ち直り、ダイナミクスが盛り上がるところでは圧倒的な存在感を見せつけてくれた。
シンクロ性も高く、県大会までの間にさらに伸びてもらいたい。
 

楽曲がかぶりまくり!これって流行っすか?
 
入口でプログラムをもらい、着席後それを見ていたら、「あれ?同じ曲を複数のチームで演奏するケースが多いなぁ」と思いました。

実は管理人のうしろや横でプログラムを見ている人も同じことを言っていました。

高校生部門では以下のかぶりがあったのです。

◇打楽器四重奏「花回廊/風龍」:湘南学園と藤沢総合

◇クラリネット四重奏「オーディションのための6つの小品」より:湘南と慶應藤沢

◇フルート三重奏「碧い月の神話」:アレセイアと北陵


中学生部門でも6曲(中と高でのかぶりを入れると8曲)という数値。

アンサンブルに適した楽曲が少ないわけでもないでしょうから、この現象は流行りの作曲家でも存在するってことの裏返しでしょうか?
それともただの偶然?

頑張れ,男子!
 
8/89

これは今回のアンコンに於ける、「男子数/全体数」です。
(ちなみにチームで男子が1人でも含まれるのは17チーム中6チーム)

女の子が多いことがけして悪いことではありませんが、男子がいることで、音にいっそうのキレが出たりするのではないかと思います。

今回の登場チームで言うと、鶴嶺・湘南・藤沢西の打楽器チームや鶴嶺フルートチームは男女がうまく混じり合っている印象でした。

吹奏楽でも、何とか「男女平等参画社会」が実現されることを祈ります。

県大会に出場する5チームの皆さん、改めて健闘を祈ります!